PHP-DB - 13. SELECT文の実行
続いてプリペアドステートメントを使って select
文を実行する方法を見ていきましょう。次のプログラム( pdo11.php
)を作成します。
<?php
try {
$dsn = "sqlite:eldb.sqlite3";
$username = null;
$passwd = null;
$pdo = new PDO($dsn, $username, $passwd);
$pdo->setAttribute(PDO::ATTR_ERRMODE, PDO::ERRMODE_EXCEPTION);
$sql = "select * from categories where title = ?";
$ps = $pdo->prepare($sql);
$title = 'Photo';
$ps->bindValue(1, $title, PDO::PARAM_STR);
$ps->execute();
$rows = $ps->fetchAll();
var_dump($rows);
} catch (PDOException $e) {
echo $e->getMessage() . PHP_EOL;
}
select
文を実行する場合も大きな処理の流れは変わりません。まずはプレースホルダを利用したSQL文字列を定義して、 PDO
クラスの prepare
メソッドを呼び出し、 PDOStatement
インスタンスを取得します。
$sql = "select * from categories where title = ?";
$ps = $pdo->prepare($sql);
次に PDOStatement
クラスの bindValue
メソッドを使ってプレースホルダにデータをバインドします。
$title = 'Photo';
$ps->bindValue(1, $title, PDO::PARAM_STR);
このプログラムではプレースホルダは1つだけしか使っていないので bindValue
メソッドの呼び出しは1回だけで済みます。
プレースホルダにデータをバインドできたので PDOStatement
クラスの execute
メソッドを呼び出して解析済みのSQLを実行します。
$ps->execute();
さいごに select
文を実行した場合はデータをフェッチする必要があります。ここでは PDOStatement
クラスの fetchAll
メソッドを呼び出します。
$rows = $ps->fetchAll();
それではコマンドラインからプログラムを実行してみましょう。
$ php pdo11.php
array(1) {
[0]=>
array(4) {
["id"]=>
int(4)
[0]=>
int(4)
["title"]=>
string(5) "Photo"
[1]=>
string(5) "Photo"
}
}
実行結果からプリペアドステートメントを使用して select
文を実行できている様子を確認できます。
executeメソッドによるデータバインド
これまでに学習してきたとおり、プリペアドステートメントではSQLにプレースホルダを利用できます。プレースホルダにデータをバインドするには PDOStatemen
クラスの bindValue
メソッドを使用してきましたが、次のように execute
メソッドに引数を指定して、プレースホルダへのデータバインドと実行処理をまとめて行うことも可能です。
<?php
try {
$dsn = "sqlite:eldb.sqlite3";
$username = null;
$passwd = null;
$pdo = new PDO($dsn, $username, $passwd);
$pdo->setAttribute(PDO::ATTR_ERRMODE, PDO::ERRMODE_EXCEPTION);
$sql = "select * from categories where title = ?";
$ps = $pdo->prepare($sql);
$ps->execute(['Photo']);
$rows = $ps->fetchAll();
var_dump($rows);
} catch (PDOException $e) {
echo $e->getMessage() . PHP_EOL;
}
ここでは PDOStatement
クラスの execute
メソッドを以下のように呼び出しています。
$ps->execute(['Photo']);
execute
メソッドは引数に配列を受け取ることが可能です。このように引数に配列を指定すると、配列の先頭要素から順にプレースホルダにバインドされるようになっています。
それではコマンドラインからプログラムを実行してみましょう。
$ php pdo11.php
array(1) {
[0]=>
array(4) {
["id"]=>
int(4)
[0]=>
int(4)
["title"]=>
string(5) "Photo"
[1]=>
string(5) "Photo"
}
}
実行結果から前回と同様にSQLを処理できているのがわかります。
まとめ
select
文の場合も同様にプリペアドステートメントを利用できるprepare
メソッドによる構文解析、bindValue
によるパラメータの設定、execute
メソッドによる解析済みのSQLの実行は同じselect
文の実行時はexecute
メソッドを呼び出した後にfetch
やfetchAll
メソッドを呼び出して結果にアクセスする